P12 家庭児童相談室の窓から 家庭児童相談室の窓から  先日、知り合いのスクールソーシャルワーカーから、社会資源には地域格差があって、地域によっては社会資源が乏しいので、当相談室のことをもっと広報してほしいといわれました。たしかに、当室はこれまで熊本市外からもご相談をたくさん受けてきました。そもそも幅広く一般の方の相談を無料で受けている大学の相談室はあまりありません。これまで当室の広報を積極的に取り組んでこなかったことを反省させられました。  別のスクールソーシャルワーカーの話ですが、「いじめ問題で依頼があるときは、まるで焼け野原に丸腰で入っていくような気がします」と言われたことがあります。どんな問題でも、焼け野原になってからではできることが限られてしまい、解決の道のりが険しくなるものです。  焼け野原にならないようにするための第一歩は、早い段階で誰かに話しをしてみたり、誰かと一緒に考えてみたりすることですが、そんなときに役に立つのが相談機関です。インターネットの普及で、誰もが情報を得やすい環境となりましたが、相談者を支えることや、一緒に考えることは相談機関だからこそ発揮できる強みではないでしょうか。コロナ禍で人とのコミュニケーションが減っているいまだからこそ、相談機関の果たす役割が大きいのではないかと思います。 (家庭児童相談室 相談員 砂川真澄) 発行所 熊本学園大学付属社会福祉研究所     〒862?8680 熊本市中央区大江2?5?1 ? 096?364?5161(代) 発行人 所長 黒木邦弘  編集人 社会福祉研究所委員会 印刷所 コロニー印刷 ? 096?353?1291 ■再生紙を利用しています。 ■揮発性有機化合物発生の抑止と紙のリサイクル性に優れた「ベジタブルオイルインキ」を使用しています。