2014年度 カナダ水俣病の差別と人権回復に関する訪問調査の実施
8月25日から9月3日まで、水俣学研究センターの研究員、医師、水俣病患者代表、新聞記者などあわせて日本から12名にカナダ現地の協力者6名の総勢18名で、カナダ・オンタリオ州の2つの先住民居留地で発生した水俣病現地調査を実施した。原田先生が亡くなられてから初めての本格的調査団である。従来から継続的に実施している医学的調査には、2つの居留地で85名の住民が受診し、問題が今なお深刻で解決していないことが明らかになった。また、カナダの先住民の水銀汚染問題に取り組んでいる弁護士事務所の呼びかけで、カナダの水銀障害委員会という認定審査や被害補償・救済にあたっている機関の専門家と水俣病に関する医学セミナーを現地で開かれたこと、魚の標本採取など環境調査も実施したことなど新しい取り組みも行った。