第15回水俣病事件研究交流集会を開催いたしました。
第15回水俣病事件研究交流集会を2020年1月11~12日に水俣市公民館で開催いたしました。今回は、事前申込みから120名を超え、1月11日(土)170人、1月12日(日)150人、延べ320人の参加がありました。研究者だけでなく、現場の医師、弁護士、水俣病患者、支援者、大学生・院生らが参加し、報告に対し活発な意見交換、質疑応答ができました。今回も、新潟、埼玉、東京、神奈川、愛知、大阪、神戸、滋賀、京都、岡山、山口、九州各地から、また、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科からミャンマー、インド、インドネシア、タイ、ベトナム、エチオピア、中国などからの留学生も参加があり、国際的な場ともなりました。水俣病だけではなく、カネミ油症や中皮種・じん肺・アスベストにかかわる方々、報道関係の方々にもご参加いただきました。
1月11日(土)水俣病を学ぶことでは、「教育と水俣病 -水俣病事件と水俣高校の公害教育(1980年前後)-」石井さん、「「水俣病を考える」から「水俣病から考える」へ」早乙女さんが、初めて報告されました。水俣病訴訟の今では、「ノーモア・ミナマタ訴訟で明らかとなった貴重な事実」ノーモア・ミナマタ訴訟弁護団の村山弁護士、「新潟水俣病第二次行政訴訟の闘い」新潟水俣病第二次行政訴訟事務局の萩野さん、「第二世代訴訟の現在」水俣病被害者互助会の谷さんから報告がありました。
1月12日(日)水俣病の医学では「新潟水俣病における妊娠規制の諸問題」大阪樟蔭女子大学の佐藤さんが初めての報告。「胎児期メチル水銀曝露に関する疫学研究のまとめ」岡山大学大学院医歯薬学総合研究科疫学・衛生学分野の頼藤さん、「日本神経学会「回答」の問題点」神経内科リハビリテーション協立クリニックの高岡さんらの報告は、継続した内容でした。水俣の今では「水俣川河口臨海部振興構想を考える」水俣学研究センターの中地さん、「「水俣病」の将来を構想する:被害者の犠牲者非難の構図からの脱出」水俣学研究センター花田さんより報告がありました。最後まで濃厚な質疑応答、意見交換ができました。
研究会の様子は、ニュースや各誌の新聞で報道されました。次回は、2021年1月9日(土)~10日(日)に開催予定です。