第13回水俣病事件研究交流集会を開催いたしました。
第13回水俣病事件研究交流集会を1月6日(土)7日(日)に水俣市公民館ホールで開催いたしました。
今回、医学では頼藤先生が「水俣における周産期・乳児期の健康アウトカムの時間的トレンドについて」、三浦先生からは「国県の水俣病発症閾値50ppm論の誤りとその政治的意図」、高岡滋医師からは「水俣病の症候の特徴と中枢神経系の特性」の報告がありました。訴訟関連では、中島弁護士から「ノーモア・ミナマタ第2次訴訟の報告」、そして今回一番注目を集めたと思われる新潟水俣病義務付け訴訟高裁判決について、高島弁護士「新潟水俣病行政訴訟高裁判決9名中9名認定!」、萩野さんより「11月29日の新潟水俣病行政認定義務付け訴訟控訴審判決について」として、高裁判決の意義や今後について報告がありました。水俣からは第1回水銀に関する水俣条約締約国会議に参加した谷由布さんから「水俣条約締約国会議ジュネーブ報告」があり、坂本しのぶさんも一緒に報告してくださいました。今回初めて報告された方々もおられ、若手の研究者の活躍を期待しています。
今回は、水俣学研究センターの戦略的研究基盤形成支援事業2期目の中間報告もあったため、外部評価委員の嘉田由紀子(前滋賀県知事)さん、長谷川公一(東北大学大学院文学研究科教授 )さん、赤木洋勝(国際水銀ラボ取締役所長)さんにもご参加いただきました。
1月6~7日と早い時期でしたが、遠くは福島・新潟・東京・埼玉、関西、九州と日本各地から両日170人以上の方々に参加していただきました。
机上の議論ではなく、現場に即した報告、議論が交わされました。例年のことですが、時間が限られており議論が尽くせませんでした。各自が持ち帰り、今後も検討し向き合いつづけることとなると思います。
来年は、2019年1月12日(土)13日(日)に開催予定です。