第6回 若手研究セミナーを開催しました。
第6回若手研究セミナーを9月6日(金)から8日(日)3日間、水俣学現地研究センターを主会場として、開催しました。参加者は県外から5名、熊本学園大学から3名の参加がありました。また、新聞7社、テレビ2局からの取材があり、報道されました。
初日は、オプション企画「初めての人向けの水俣」でしたが、受講生の方々が何度か水俣を訪問したこともあり、「水俣地域の歴史と水俣病の巡検」として源光寺、避病院跡、屠場跡を花田センター長の解説で訪問しました。その後は、プログラムに沿って、セミナー①セミナー ① 花田昌宣(水俣学研究センター長)「いま、水俣はどうなっているか:研究の課題と展望」、セミナー ② 井上ゆかり(水俣学研究センター研究員)が「表出できない患者たちの水俣病被害ー水俣病公式確認アンケート調査から」を報告し、水俣病事件と患者のおかれている状況について、深く学び、議論を交わしました。最後に2日目に予定しているヒアリングに向けて3つの班に分かれて準備を行いました。懇親会には、特別セミナー講師の淡路先生にもご参加いただき、教員・参加者の親睦を深めました。
2日目は、特別セミナー 淡路剛久先生(立教大学名誉教授)「水俣病被害救済問題と訴訟の現状」で公害の住民運動から法律による解決への道筋、被害者らの立場の変化などを学び、深めることができました。午後からは、船から見る水俣を杉本さんの船から、水俣湾、坪谷、湯堂とめぐり、海と山に囲まれている地域を実感しました。その後、3つの班にわかれて水俣病の患者さんたちのヒアリングを行いました。それぞれに当事者の思いを受け、心理的距離感の変化を受け取ったようでした。また、ヒアリングの講師を迎えての懇親会は、打ち解けた様子でした。
最終日は、セミナー③ 中地重晴「水俣における水銀汚染の現状と水銀条約の日本と世界の課題」を報告、水銀に対する世界の動きと水俣市の取り組み、今後を考える機会となりました。最後に受講生一人一人からセミナーで学んだこと感じたこと、今後について報告してもらいました。3日間、長いようでしたが、意見交換・議論をするにはもっと時間が欲しいと思える充実した内容となりました。