これまでの展示紹介
「新日本窒素労働組合60年の軌跡」巡回資料展
開催趣旨
世界ではじめて工場廃水による人的被害を引き起こしたチッソの労働組合(新日本窒素労働組合)の貴重な記録を2010年1月から「新日本窒素労働組合旧蔵資料」として水俣学現地研究センターにて一般公開することを記念して、東京・大阪・熊本・水俣で開催しました。
原因企業であるチッソの新日窒労組が患者闘争を支援してきた事実は、現地の水俣市民のみならず日本労働運動史のなかでもあまり知られていませんでした。また、近年、企業による労働者の切り捨てという事態が進行するなかで、あらためて労働組合運動の役割が評価されてきています。新日窒労組の活動は、戦後、資本主義社会において企業優先、労働者切り捨てが横行するなかで、人間としての尊厳をかけ闘い抜いてきた希有なものだといえます。日本の労働組合運動史上、最も良質な活動を展開した新日窒労働組合の活動を広く知ってもらうためにこの展覧会は開かれました。展覧会にあわせシンポジウムも開催しました。
開催要項
東京展
- 会期
- 2009年10月30日(金)-11月8日(日)
- 会場
- 法政大学市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー14F 博物館展示室
- シンポジウム
- 11月8日(日)外濠校舎 5階S505号室
- 映像シンポジウム
- 11月3日(火)ボアソナードタワー14F 資格課程共同実習室
大阪展
- 会期
- 2009年11月17日(火)-11月29日(日)
- 会場
- リバティおおさか大阪人権博物館 特別展示室
- シンポジウム
- 11月29日(日)大阪人権博物館 リバティホール
熊本展
- 会期
- 2009年12月7日(月)-12月20日(日)
- 会場
- 熊本学園大学14号館1階1411教室
- シンポジウム
- 12月12日(土)熊本学園大学14号館1432教室
水俣展
- 会期
- 2010年1月8日(金)-1月21日(木)
- 会場
- 熊本学園大学水俣学現地研究センター、水俣市婦人会館
- シンポジウム
- 1月16日(土)水俣市公民館大ホール
展示の構成
- 第1部
- 江戸時代の水俣:地図2点
- 第2部
- 水俣市街の発展と日本窒素の創業:文書資料・パネル10点
- 第3部
- 日本窒素労組結成と身分撤廃闘争:文書資料・パネル17点
- 第4部
- 安定賃金粉砕闘争:文書資料・パネル29点
- 第5部
- 長期抵抗闘争:文書資料・パネル8点
- 第6部
- 水俣病患者と新日窒労組:文書資料・パネル19点
- 第7部
- 組合の日常:文書資料・パネル・現物資料19点