伝える 子どもたちへ
「水俣病を伝えるセミナー」は、2010年から水俣芦北公害研究サークルと水俣学研究センターが共同で水俣芦北地域の教職員を対象に毎年開催しています。このセミナーでは、公害教育を地元で教える側の「何をどこまで教えたらいいのか」「いろんな立場の子どもたちにどう教えたらいいのか」「どのような資料を使えば急性劇症型だけではない今の水俣病の問題を伝えることができるか」「患者さんの声を教室に届けるにはどうすればいいか」などの問題について、現場を歩き、患者さんの話を伺い、今後に活かすための議論をする場を提供するものです。
公害の原点である水俣病は「加害」と「被害」の構造があるがゆえに、水俣芦北に住む教職員には、より厳しい視点が求められています。このセミナーでは、単に知識を断片的に「教える」のではなく、教職員自らが患者さんや現場で体験したことを「伝える」取り組みを紹介します。