第2回環境被害に関する国際フォーラム―水俣病・失敗の教訓を将来に活かす―開催のご案内
熊本学園大学水俣学研究センターでは、2000年に原田正純を中心に水俣学研究プロジェクトを開始し、水俣病事件を様々な分野から多角的に捉え、水俣病の教訓を世界に発信し、未来にその教訓を残すような研究を行ってまいりました。2006年9月に「水俣病50年の教訓は活かされたか」という問い掛けを国内外に発する第1回国際フォーラムを開催しました。その後、水俣病問題は解決するにはほど遠く、また日本では東日本大震災と福島原発事故を経験しました。国外でも公害発生、被害の問題は多く発生するとともに地域住民・被害者の運動が各地で続いています。
第1回の国際フォーラムの成功を受け、長期継続的な国際交流と水俣学の国際発信を願って、今回の第2回環境被害に関する国際フォーラムの開催を企画しました。これは、水俣学の理念と方法に則り、国境を超え、学問の分野を超え、専門家と市民の分断を超えた取り組みによって、水俣の負の遺産(失敗)を繰り返すことのないような世界を構築することをめざすものであります。また、研究者だけによる国際会議ではなく、国内外の公害被害発生地域の被害住民、研究者、NGO/NPO支援者らも迎えて被害者の視点にたち、公平と正義に基づく実践的な議論の場となることを願って開催することとなりました。
多数のご参加をお待ちしております。
参加申し込みはお手数ですが、8月21日までにFAXまたはメールにて事前のお申し込みをお願いいたします。
日程
2013年9月5日(木)
9:30~熊本学園大学高橋記念ホール
19:00~交流会 熊本学園大学7号館レストラン2013年9月6日(金)
9:00~熊本学園大学高橋記念ホール
2013年9月8日(日)
9:30~水俣市もやい館ホール
18:00~懇親会 あらせ会館(水俣市栄町)案内チラシもご覧ください。
また、詳細が決まり次第、順次アップいたします。
投稿の開催スケジュール
ブックレット10『水俣病と向きあった労働者の軌跡』発刊いたしました。
ブックレット9『水俣からのレイトレッスン』発刊いたしました。
『原田正純追悼集 この道を-水俣から』,第34回熊日出版文化賞を受賞
『原田正純追悼集 この道を-水俣から』熊本学園大水俣学研究センター・熊日編著2012年12月発行が、2013年2月8日第34回熊日出版文化賞を受賞いたしました。
「研究書に掲載されたものなど一般の目に触れることのなかった文章が中心で、年譜も丁寧」と評価されました。ありがとうございます。
下記の熊本日日新聞社のHPで記事がご覧になれます。
「原田正純追悼展 -水俣学への軌跡」を開催いたします
2012年6月11日に原田正純先生が亡くなられ半年が過ぎました。生前、熊本大学体質医学研究所時代の資料を先生から寄贈されていた資料の一部整理を終え、ようやく追悼展を開催させていただくことになりました。自筆のノート、講演記録、カルテ、動画などの資料から、先生が何を思い現地に足を運び、水俣学を創設されたのかを辿っていただける展示構成にしております。
同日販売される、『原田正純追悼集 この道を-水俣から』(熊本学園大学水俣学研究センター・熊日日新聞社編著、熊日新聞社)もご覧いただけます。販売は、2013年1月12~13日水俣病事件研究交流集会の会場(水俣市公民館2階ホール)でご購入いただけます。
開催期間:2013年1月12日(土)~ 6月11日(火)
開館時間:火~金 10:00~16:30(初日は開催)
会場:水俣学現地研究センター(住所:水俣市浜町2-7-13、電話:0966-63-5030)
入場料:無料
訃報:宮澤信雄さん
宮澤信雄さん(水俣学研究センター客員研究員)が、2012年10月11日17時頃、すい蔵がんのため逝去されました。享年76歳。
葬儀は近親者のみで行われます。
ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
2012(平成24)年度 第2回 水俣学若手研究セミナーのご案内
2012(平成24)年度 第2回 水俣学若手研究セミナーを開催いたします。
1.開催期間 2012年9月6日(木)~9日(日)の4日間
2.開催場所 熊本学園大学水俣学現地研究センター(熊本県水俣市浜町2-7-13)
3.テーマ 「水俣病事件の現在と水俣学の試み」
水俣病の発生が公式に確認されてから56年。その間の歴史の堆積の上に現在の水俣病をめぐる様々な制度や政策がめまぐるしく移り変り、水俣病の被害者はその中を生きてきました。
全国の大学では、環境問題に関する講義がおかれ、その中で必ずといっていいほど水俣病が取り上げられています。しかし、その一方、現在の水俣病をめぐる状況は分かりにくいとの声も聞かれます。
水俣学研究センターでは、地域に根ざし現地に学び、水俣病という負の経験を将来に生かすことを目指して、設立され、調査研究・教育に取り組んできました。今回のセミナーでは、私たちのそうした取り組みをベースに、次の世代を担う若手研究者に「水俣病事件の現在」を共有し、共に学ぶことを目的に開催します。
なお、水俣学のモットーである現地に学ぶことを大切にし、座学ばかりではなく現地でのフィールドワークを大切にします。
水俣病を直接研究テーマにするだけではなく、人類の負の遺産としての水俣病を学び、自分自身の研究活動に活かすことを目指す参加者を募集します。
4.セミナーの内容
(1)水俣学研究センターの紹介と案内
(2)水俣病事件に取り組んできた研究者及び地元の方々によるセミナー
花田昌宣 熊本学園大学水俣学研究センター長 「水俣学と水俣病の現状」
丸山定巳 熊本学園大学教授 「地域社会の形成と水俣病事件史」
宮北隆志 熊本学園大学水俣学現地研究センター長 「水俣・芦北の地域戦略と水俣病事件」
中地重晴 熊本学園大学教授 「福島原発事故と水俣学」
特別講師 宮本憲一 大阪市立大学名誉教授、日本環境会議名誉理事長 「四大公害の経験と水俣病」
(3)フィールドワークとその特徴
水俣病患者団体のリーダーへのインタビューから、水俣病半世紀の現在を理解する
水俣病患者団体リーダー宅を訪問して、インタビューを実施することを計画しています。水俣学研究センター研究員とともに少人数で訪問しインタビューをとり記録に残して行くことを計画しています。参加者と人数が確定してからインタビュー先を決定します。
また、セミナーでの座学をふまえて、普通の水俣研修ではなかなか訪問できないところを、研究員とともに回ります。
5.応募資格
(1)大学院生あるいはPD、または左記に相当する研究歴を有し、積極的に参加する意思を持つ者。
(2)大学などにポストを有する研究者で水俣病に関心を有する者。
(3)学部生の場合、卒業研究で水俣病等を課題としている者は指導教員の推薦を得ること。
(4)上記に該当しない場合は、ご相談ください。なお、「若手」とは年齢によるものとは考えておりません。
(5)セミナー全日程参加できるも者(オプションを除く)
6.募集人数 20名
7.受講料無料(現地移動、フィールドワークにかかる費用は主催者が負担します。水俣までの旅費交通費、滞在期間中の宿泊費、食事代はご負担ください。)
8.応募方法
① 略歴書(所定の書式を使用、メールアドレスを明記のこと)関連資料にございます。
② 自分の研究テーマ(1200字程度の発表内容を記載、様式自由)
9.応募締切 2012年8月7日[火曜日]
(14に記載しているメールまたは、郵送にて御申し込みください。)
10.受講者の決定
応募書類にもとづき、申し込み多数の場合には、水俣学研究センターにおいて選考の上、8月中旬に通知いたします。
11.スケジュール (予定)
9月6日(木)
10:30~12:00 オプション
水俣がはじめての人向けの水俣現地案内(資料館、主要地区巡回)
13:30~14:00 開会式および趣旨説明、参加者自己紹介
14:00~15:30 セミナー ① 「水俣学と水俣病の現状」花田昌宣
15:30~17:00 セミナー ② 「地域社会の形成と水俣病事件史」丸山定巳
17:00~18:30 フィールドワークの準備ならびに受講者による発表と討論
19:00~21:30 懇親会 (水俣市内)
9月7日(金)
10:00~11:30 特別セミナー 「四大公害の経験と水俣病」宮本憲一
12:30~14:00 セミナー③「水俣・芦北の地域戦略と水俣病事件」宮北隆志
14:00~15:30 セミナー④「福島原発事故と水俣学」中地重晴
16:00~18:00 フィールドワークの準備ならびに受講者による発表と討論
9月8日(土)
9:30~17:00 フィールドワーク
水俣病患者団体のリーダーへのインタビュー他
グループごとにディスカッション
17:30~19:00 参加者による討論会
湯の鶴温泉宿泊(*当センターにて予約)
9月9日(日)
9:30~11:00 フィールドワークの報告会及び討論
11:30 閉会式
12. 参考文献(事前学習)
参加者は、事前に学習して参加することが望ましい
1)『ガイドブック:水俣を歩き、ミナマタに学ぶ』水俣学ブックレット 熊本日日新聞社ほか
2)『水俣学講義』(日本評論社)『水俣学研究序説』(藤原書店)
『水俣学研究』(水俣学研究センター紀要)所収論文
3)水俣学研究センターホームページ(書籍・紀要に関しては水俣学研究センターホームページ上の出版物、ブックレットのページをご覧ください)
13.その他
① セミナー開催期間中の宿泊場所は、ご案内いたしますが、各受講者が手配してください。
*9/8宿泊に関しては当センターにて予約いたします。(1泊2食付き6000円)
② フィールドワークでの現地移動は、マイクロバス、水俣学研究センターのワゴン車などを使います。
③ プログラムの順序、フィールドワークの都合や受講者の人数等に応じて変更の可能性があります。また、地域の行事があるときは参加を検討します。
④応募書類は返却しません。なお、個人情報に関しては本セミナー以外の目的には使用しません。
14.応募/問合せ先
熊本学園大学水俣学研究センター 宛
〒862-8680 熊本市中央区大江2-5-1
minamata@kumagaku.ac.jp
Tel:096-364-8913(ダイヤルイン) Fax:096-364-5320
関連資料の略歴書をご利用ください
新日窒労組機関紙『さいれん』復刻版4を刊行致しました。
水俣病を引き起こした原因企業の労働組合である新日窒労組の機関紙『さいれん』を2010年12月から刊行し、2012年6月に第4回配本を刊行いたしました。
第4回配本は「水俣病裁判への本格的関わり」の時期です。復刻版には、解題の冊子もございます。あわせてご覧下さい。
今年の4月から「新日本窒素労働組合旧蔵資料」DBも大きくリニューアルし、組合の歴史が写真でたどることができ、さらに労働歌、組合が撮影した8ミリフィルムなどが当センターのHP上でご覧いただけます。
訃報 原田正純先生
原田正純先生が、2012年6月11日10時12分、急性骨髄性白血病のためご自宅で逝去されました。享年77歳。
原田先生は、最後までお元気でなくなる数日前まで、お見舞客に語りかけ、また取材を受けておられました。
6月14日、生前からのご希望で葬儀とはず、お別れ会を熊本市内玉泉院月出会館にて開き、全国から1300名余の方が参列され、弔電やメッセージも600通あまり届きました。
「人類の負の遺産としての公害、水俣病を将来に活かす」が水俣学の出発点でした。
原田先生は、水俣学はまだ始まったばかり、水俣病事件は足尾のように100年後もまだ引き継がれて行くだろうと、最後まで語っておられました。
原田先生とともに水俣学を構築しようとしてきたもの、そして原田先生とともに歩んできた多くの人々とともに、先生のご冥福をお祈りいたします。
センター長 花田昌宣
シンポジウム「胎児性水俣病の50年~水俣学研究センター戦略的基盤形成事業中間報告~延期のお知らせ
原田先生の訃報を受け、喪に服すために、2012年7月21~22日に予定しておりました
シンポジウム「胎児性水俣病の50年~水俣学研究センター戦略的基盤形成事業中間報告~」を延期させていただきますのでご報告させていただきます。
2013年2月に開催予定です。
詳細がきまり次第ご案内いたします。









